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社内SE転職の道順|即戦力64.1%・補充44.3%が決める、受かる人の入り方

社内SE転職の道順|即戦力64.1%・補充44.3%が決める ITエンジニアの仕事と年収
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社内SEへ移りたい、と思ったとき。求人を開いて、次にやることはたいてい「自分の職歴で足りるだろうか」と数えることです。

順番が逆になっています。先に見るべきなのは、その席がなぜ募集に出たのか。 席が出る理由が分かると、何を準備すればいいのかも自動的に決まります。

日本の会社が中途採用をするとき、いちばん多い動機は「事業を伸ばしたいから」ではありません。「人員構成の歪みの是正」で、48.3%。 厚生労働省が2025年にやった調査の数字です※1。

これだけ聞くと、席の取り合いに聞こえますよね。実際は逆で、空く理由がはっきりしているほど、間に合わせ方も設計できます。

官公庁の統計と、実際に売られている情シス代行の価格表を開いて確かめたのは、移る側の道順です。社内SEという職種そのものの説明は別の記事に譲って、ここでは「どこから来た人が受かるのか」「選考で何を見られるのか」「席が少ない中でどう間に合わせるのか」に絞ります。

社内SE転職の道順は、募集が出る理由から逆算できる

専門的・技術的な仕事の中途採用理由は即戦力64.1%、専門知識51.2%、離職者の補充44.3%が上位で、人脈は3.1%。

中途採用の理由で最も多いのは「人員構成の歪みの是正」48.3%。専門的・技術的な仕事に絞ると「離職者の補充」が44.3%です※1。社内SEの席は、会社が増やそうと決めた瞬間ではなく、誰かが抜けた瞬間に開きます。だから準備は「いつ出るか分からない席に、出た週に応募できる状態」で持つのが正解になります。

厚生労働省の「転職者実態調査」は5年ごとの調査で、最新は令和7年(2025年)分です。転職者がいる事業所に「採用に当たり重視した事項」を聞いた結果が、これです※1。

重視した事項 2025年 2020年
人員構成の歪みの是正 48.3% 43.8%
既存事業の拡大・強化 39.5% 42.0%
組織の活性化 31.7% 29.1%
新規事業分野への進出 4.3% 5.1%
新技術の導入・開発 1.3% 1.8%

5年前と比べて、「歪みの是正」が増えて「拡大・強化」が減りました。 中途採用の重心が、攻めから穴埋めへ動いています。

職種で切ると、もっとはっきりする

同じ調査は、職種別に「その職種で転職者を採用した理由」も聞いています。社内SEが入るのは「専門的・技術的な仕事」です※1。

採用した理由(3つまで) 専門的・技術的な仕事 管理的な仕事 事務的な仕事
経験を活かし即戦力になるから 64.1% 60.7% 41.5%
専門知識・能力があるから 51.2% 50.2% 22.6%
離職者の補充のため 44.3% 30.9% 51.8%
職場への適応力があるから 27.6% 19.1% 36.5%
新卒者の採用が困難なため 11.6% 3.6% 9.1%
幅広い人脈を期待できるから 3.1% 13.1% 1.9%

最後の行に、へえと言う人が多いところがあります。技術職の採用で「人脈」を期待している会社は3.1%しかない。 管理職では13.1%あるのに、4分の1以下です。紹介やコネで技術の席に入るという発想は、数字の上では薄い線です。かわりに上の3行、即戦力・専門知識・補充が突き抜けています。

追い風は、たしかに吹いている

穴埋めが増えたという話だけだと暗く聞こえますが、募集の総量は増えています。 今後3年間に転職者を採用する予定がある事業所は63.6%で、5年前の53.3%から10.3ポイント上がりました※1。そのうち「新規学卒者より転職者を優先して採用したい」が40.0%、逆に「新規学卒者を優先」は9.8%です。

席が空く頻度は上がっている。 問題は、空いた週に自分が動ける状態かどうかだけです。

社内SE転職で見られるのは「作れるか」より「決められるか」

同じIT職でも、統計上の年収は職種で178.4万円ちがいます。「システムコンサルタント・設計者」が752.6万円、「ソフトウェア作成者」が574.1万円※2【計算】。社内SEは前者、つまり何を作るか・何を買うかを決める側に近い職種です。選考で見られるのも、書いた行数ではなく決めた場面になります。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査は、職種を小分類まで割って賃金を出しています。令和6年(2024年)分の、企業規模10人以上・男女計の数字です※2。

職種 月の給与 年間賞与 年収【計算】 労働者数
システムコンサルタント・設計者 48.07万円 175.73万円 752.6万円 約14.9万人
その他の情報処理・通信技術者 42.14万円 123.26万円 628.9万円 約34.3万人
ソフトウェア作成者 38.62万円 110.68万円 574.1万円 約77.9万人

年収は「月の給与×12+年間賞与」で出しました。752.6万円と574.1万円の差は178.4万円【計算】。

人数の欄も見てください。作る側が77.9万人、決める側が14.9万人。比は5.23倍です【計算】。 ピラミッドの上のほうが細いというだけの話ですが、移るときに越えるのはこの線だと分かると、職務経歴書の書き方が変わります。

職務経歴書に書くのは、作った物ではなく決めた場面

「Javaで会計システムの改修を担当」は、作った物の記録です。決める側の証拠になりません。

同じ仕事から、決めた場面を取り出すとこうなります。

  • 要件を聞く相手が誰で、その人の困りごとを何と何に分解したか
  • 選ばれなかった案が何で、なぜそれを落としたか
  • 見積りのどこを削り、どこは削らないと押し返したか
  • リリース後に、想定と違った数字を何で測ったか

多重下請けの構造の中にいると、この4つのうち上の2つが自分の手を通らない位置に置かれることがあります。そのときは、自分の層が構造のどこかを先に確かめるほうが早いです(→多重下請け構造とは|売上の33.5%が外注に回る仕組みと自分の層の確かめ方)。

発注する側が何を決めているのかを一冊で扱っているのが、システムを作らせる技術です。副題が「エンジニアではないあなたへ」となっていて、まさに社内SEが向き合う相手側の教科書にあたります。面接で「業務部門とどう話しますか」と聞かれたときに、自分の言葉が用意できる本です。

社内SE転職で会社が払う金額を、情シス代行の値段と並べてみる

社内SE1人に会社が払う年間の負担は、平均の年収から計算すると約867万円【計算】。同じ範囲を外に頼む情シス代行は、月8万円=年96万円から売られています※3。差はおよそ9.0倍【計算】。この差額を払う理由を自分の言葉で言えるかどうかが、選考の分かれ目になります。

買う側に回って考えます。会社が社員を1人雇うと、給与のほかに社会保険料の会社負担が乗ります。東京の協会けんぽ・40歳以上なら、健康保険(介護分を含む)の折半が5.735%、厚生年金の折半が9.15%、子ども・子育て拠出金が0.36%。合わせて15.245%です※4。

752.6万円 × 1.15245 = 約867万円/年【計算】。

いっぽうエイネット株式会社の「情シス代行パック」は、価格表を公開しています※3。

プラン 月額(税抜) ヘルプデスク サポート台数
ベーシック 40,000円 月8時間まで 50台まで
スタンダード 80,000円 月25時間まで 100台まで
プラチナ 150,000〜250,000円 月30時間まで 100台まで

スタンダードは年96万円。867万円 ÷ 96万円 = 9.0倍【計算】 です。

差額の771万円で、会社は何を買っているのか

ここは大事なので、はっきり書きます。代行と社員は、同じものの高い版と安い版ではありません。 買っている中身が別です。

代行が引き受けているのは、価格表に書いてある範囲です。ヘルプデスク月25時間、端末100台。範囲が決まっているから値段が付けられる。 逆に言うと、範囲を決める仕事は残ります。

差額の771万円【計算】で会社が買っているのは、こちらです。

  • 何を買うかを決めること。 見積りを3社取って、自社の事情で選ぶ
  • 業務部門の言葉を、仕様の言葉に直すこと。 「請求書が二重に出る」を、どのテーブルのどの制約の話かに翻訳する
  • 社内の事情を持っていること。 どの部署のどの人が、どの時期に何を頼んでくるかを知っている

この3つは、月25時間の外部からは出てきません。 そして3つとも、前の段で見た「決めた場面」と同じものです。

値段が公開されていることには、もう1つ助かる面があります。自分の席の値段を、説明できる形で持てる。 面接で年収を聞かれたとき、相場の話ではなく「私が引き受ける範囲は、外に頼むとこのくらいで、そこに乗るのはここです」と話せる材料です。

社内SE転職はどこから来た人が多く、お金の決まり方はどう変わるのか

移った先で年収を決めるとき、前職の給与を見る会社の割合は業界で大きく変わります。情報通信業は50.7%、全体では27.0%※1。IT企業から事業会社へ移ると、いまの給与は参照されにくくなり、代わりにその会社の相場と、自分の経験そのものが効きます。上がる人も下がる人も、分かれ目はここ。

社内SEの席は、IT企業ではなく事業会社の中にあります。つまりほとんどの人は、情報通信業から別の業界へ移ることになる。 そして採用の性格が、業界でこれだけ違います※1。

採用で重視した事項 情報通信業 全体
既存事業の拡大・強化 64.1% 39.5%
人員構成の歪みの是正 42.7% 48.3%
組織の活性化 39.8% 31.7%

情報通信業の中の転職は「伸ばすため」が主。外へ出ると「空いたから」が主。 同じ職務経歴書で両方に出すと、片方で噛み合いません。

賃金の決め方も入れ替わります※1。

賃金決定で考慮した要素 情報通信業 全体 卸売業・小売業 製造業
これまでの経験・能力・知識 81.3% 59.2% 54.3% 60.2%
前職の賃金 50.7% 27.0% 28.8% 36.8%
賃金の世間相場 28.4% 34.2% 40.1% 35.2%
年齢 50.8% 35.3% 41.3% 52.4%

いまの会社の給与は、外へ出ると半分以下の頻度でしか見られません。 代わりに世間相場が上がってきます。ここは両刃です。SESや受託で単価の割に給与が抑えられていた人には有利に働き、逆にIT業界の相場で高めに乗っていた人は、事業会社の給与表に合わせて下がることもある。

自分がいまどちらにいるのかは、業界の取り分の構造を見れば当たりが付きます(→SESはやめとけと言われる理由|マージン率が公開されない仕組み、→派遣会社のマージン率とは|仕組みと平均、法律で公開される理由)。

インフラから来る人と、開発から来る人で、通る門が別

社内SEの募集は、中身がインフラ寄りとアプリ寄りに分かれます。

どちらでもない位置にいる場合は、先に片方へ寄せておくほうが通りやすい。24時間365日の運用を回す仕事がどういう構造で値段になっているかは、こちらにまとめました(→インフラエンジニアはやめとけ?データセンターの儲かる仕組みで考える)。

社内SE転職で資格が効くのは、相手が自分を測りかねているとき

免許・資格を賃金決定で考慮する事業所は、全体で30.6%。ところが情報通信業では15.1%まで落ちます※1。資格はIT業界の中では効きにくく、ITで人を測った経験が薄い会社ほど効く道具です。受ける会社の規模と業種で、価値が変わります。

同じ調査から、業種別に並べます※1。

業種 免許・資格を考慮
医療・福祉 62.0%
鉱業・採石業・砂利採取業 53.9%
建設業 41.1%
学術研究・専門技術サービス業 33.9%
全体 30.6%
電気・ガス・熱供給・水道業 24.2%
製造業 16.1%
情報通信業 15.1%
卸売業・小売業 14.7%

医療・福祉の62.0%は、資格が業務独占だからです。情報通信業の15.1%は逆で、その業界に人を見る目があるから、紙より中身で測る。

事業所の規模でも動きます※1。

事業所規模 経験・能力・知識 学歴 免許・資格
1,000人以上 85.2% 45.1% 33.2%
300〜999人 76.9% 32.8% 34.1%
100〜299人 70.7% 22.4% 32.1%
30〜99人 63.3% 14.9% 35.7%

大きい会社は学歴を見る(45.1%対14.9%)。小さい会社は資格を見る(35.7%)。 どちらも、目の前の人を短時間で測るための代用品です。

ここから決まる打ち手は単純です。受けたい会社の規模で、出す札を変える。 数百人以上の事業会社なら経験・能力の記述に紙面を割く。数十人規模のひとり情シスなら、応用情報や情報処理安全確保支援士のような、範囲の広さを示す資格が効きやすい。

社内SE転職の面接で、転職理由をどう組み直すか

辞めたい理由と、選んだ理由は、統計を見ると上位が入れ替わります。離職理由の1位は「賃金が低かったから」25.5%。いっぽう入った会社を選んだ理由の1位は「仕事の内容・職種に満足がいくから」40.2%※1。面接で話すのは後者の語彙です。同じ出来事を、選ぶ側の言葉に翻訳する作業になります。

自己都合で辞めた人が挙げた理由(3つまで)と、いまの勤め先を選んだ理由(3つまで)を並べます※1。

辞めた理由 割合 選んだ理由 割合
賃金が低かったから 25.5% 仕事の内容・職種に満足がいくから 40.2%
会社の将来に不安を感じたから 25.2% 自分の技能・能力が活かせるから 38.4%
満足のいく仕事内容でなかったから 24.7% 労働条件(賃金以外)がよいから 23.1%
労働条件がよくなかったから 23.4% 賃金が高いから 18.8%
人間関係がうまくいかなかったから 22.2% 転勤が少ない、通勤が便利だから 17.1%
能力・実績が正当に評価されないから 18.9% キャリアアップできるから 16.6%

左は「無かったもの」、右は「あるもの」です。 中身は同じでも、向きが逆になっています。左の言葉のまま面接で話すと、会社側には「またここでも同じことを言うのだろうか」と聞こえてしまう。

翻訳は、こう対応します。

  • 「評価されなかった」→「成果が数字で見える置き場所で働きたい」
  • 「将来に不安」→「自社のシステムを長く育てる側に回りたい」
  • 「仕事内容に不満」→「決める工程まで持ちたい」

私が相談の場で見てきた、いちばん多い思い違い

転職の相談を受けてきて、辞めていく人に共通するサインが3つ見えてきました。表情に覇気が無いこと、みんなができることが自分だけできないと自分を責めてしまうこと、そして長時間話したあと急に「わかりました、頑張ります」と言うこと。3つ目は納得したのではなく、その場を終わらせたくて言っています。

いちばん多いのは2つ目です。 そして「自分だけできない」と思っている人ほど、実際は仕組みを教えられていないだけでした。

必要なのは励ましではなく、説明でした。なぜこの仕事はこうなっているのか、この会社はどこで儲けていて、自分の仕事はその中のどこなのか。それが分かると、自分を責めるところから抜けられます。

社内SEを目指すときも同じです。 「いまの職場が合わない」を理由に据えると、選考で確かめようがない話になります。「この会社のこの構造の、この工程を持ちたい」に置き換わっていれば、相手も確かめられる。 転職理由の整理は、自分を売り込む作業ではなく、構造を言葉にする作業です。

転職相談で、私が必ずする話

社内SEや自社サービスへの転職を相談されて、私が見てきたことです。

実力も無いのにSESはクソだから情シスとか自社サービスに行きたいって人や、フリーランスになれば年収100万上がると言って辞めたいっていう20代がたくさんいる。もちろん最終的には本人が選択することだと思うけど、現実の話を必ずするようにはしている。

数年経って自社サービスに移ったけど、もう飽きてSESのように案件変えたいって言ってたり、フリーランスになったけど大手のフリーランス登録会社からは炎上案件しか紹介されないとか、だから言ったのにってことは多々ある。まあ自分もそうだけど人から止められても痛い目に遭わないと気付かないのが人生なので。

社内SE転職で、未経験に近い人が通れる道はどこか

専門・技術職の採用で「新卒者の採用が困難なため」を挙げた事業所は11.6%。教育訓練を実施した事業所は82.6%で、5年前の74.5%から8.1ポイント増えました※1。入れてから教える会社は増えています。ただし通り道は限られ、小さい会社の補充の席がいちばん現実的です。

数字を3つ並べます※1。

  1. 教育訓練を実施した事業所は82.6%(2020年は74.5%)。うち入職時のガイダンス53.9%、計画的なOJT79.8%、OFF-JT 64.5%
  2. 「新卒者の採用が困難なため」中途を採った専門・技術職の席は11.6%
  3. 30〜99人規模では、賃金決定で経験・能力を見る割合が63.3%(1,000人以上は85.2%)

1つめと3つめが、未経験寄りの人の手がかりです。規模が小さいほど、経験の比重が軽くなる。 そして入ってから教える会社が増えている。

ただし、小さい会社の社内SEは範囲が広くなります。端末の調達からネットワーク、会計システムのベンダー対応まで1人で持つ、いわゆるひとり情シスになりやすい。軽い席ではなく、広い席です。

だから未経験に近い位置から狙うなら、順番はこうなります。

  1. いまの職場で、社内向けの仕事を1つ取る。 資産管理、アカウント棚卸し、社内ツールの乗り換え。社外向けの経歴に、社内向けの1件を混ぜる
  2. 範囲の広さを示す資格を1つ。 小さい会社は資格を35.7%が見ている
  3. 補充の席に間に合う状態で待つ。 職務経歴書を完成させて置いておく。求人が出てから書き始めると、書類選考の波に乗り遅れる

3つめが効くのは、そもそも席が補充で開くからです。44.3%は、誰かが辞めた週に生まれています。

探し方は、公的機関と求人サイトの二本立てが多い

同じ調査は、転職した人がどうやって活動したのかも聞いています(複数回答)※1。

転職活動の方法 2025年 2020年
求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等 45.1% 39.4%
ハローワーク等の公的機関 29.6% 34.3%
縁故(知人、友人等) 22.2% 26.8%
民間の職業紹介機関 20.9% 14.8%
企業のホームページ 13.5% 15.1%

伸びたのは求人サイトと民間の職業紹介機関、減ったのは公的機関と縁故です。 民間の紹介機関は5年で14.8%から20.9%へ、6.1ポイント上がりました。社内SEのように募集が少なく、出たら早い席では、非公開の求人を抱えている側に登録しておく価値が上がっていると読めるところです。

社内SE転職の道順を、1枚にまとめる

社内SEの席は補充で開き、即戦力と専門知識が見られるため、決めた場面の記述と出た週に出せる書類を用意する。

社内SEの席は補充で開き(44.3%)、選考では即戦力(64.1%)と専門知識(51.2%)が見られ、賃金は前職の給与より相手の会社の相場で決まりやすい(前職賃金を見るのは全体27.0%)※1。だから準備は「決めた場面の記述」「規模に合わせた札」「出た週に出せる書類」の3つに絞れます。

最後の表は、ここまでで見た数字を順番に並べ直したものです。

段階 数字 そこから決まること
席が開く理由 人員構成の歪みの是正48.3%/離職者の補充44.3% いつ出るか読めない。書類を完成させて待つ
見られるもの 即戦力64.1%/専門知識51.2%/人脈3.1% 決めた場面を書く。紹介に頼らない
越える線 年収差178.4万円/人数比5.23倍 作る側から決める側へ、語彙を移す
会社の負担 約867万円/年 対 代行96万円/年=9.0倍 差額の説明を用意する
お金の決まり方 前職賃金を見るのは全体27.0%(情報通信業50.7%) いまの給与は前提にしない
資格 全体30.6%/情報通信業15.1%/30〜99人規模35.7% 受ける会社の規模で札を変える
面接 辞めた理由1位25.5% 対 選んだ理由1位40.2% 選ぶ側の言葉に翻訳する
未経験寄り 教育訓練82.6%/新卒困難11.6% 小さい会社の補充の席から

社内SEという職種そのものの数え方(席が売上と連動しない理由や、情シスとの違い)は、別の記事で扱っています。業界ごとの稼ぎ方を4つの型で俯瞰したい場合は、こちらが入口です(→業界研究とは|稼ぎ方を4つの型に分ける俯瞰図の作り方)。

転職の準備は、自分を磨く作業に見えて、実際は相手の構造を読む作業です。 席がなぜ開くのかが分かれば、そこに何を持っていけばいいのかも分かります。

出典

Amazonのアソシエイトとして、儲けの構造は適格販売により収入を得ています。

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